Bluemoon Greenmoon

冒頭から何かが起こるというインパクトの強い期待感に引き込まれていく作品。主人公の身のまわりで起こる死の連鎖。長編にもかかわらず、一気に読み終えてしまう程の息もつかせぬ展開と、人間の機微、思いもよらぬ結末に、小気味よささえ感じてしまう。全体を通じて高止まりの満足感。

立読み

もちろん無料です。15ページ分掲載しています。

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タイトル 『ブルームーン・
グリーンムーン』
作者 溝一洋
ページ(立読参照) 131ページ
データ形式 PDF
販売価格 315円

ある夏の夜、生まれ故郷を訪れた芹沢総一郎は、久しぶりに旧友小澤剛と酒を酌み交わした。だが、会話は弾まなかった。義弟の大森正義の急死。妹の大森朋子の入院。その夜、小澤は妹夫婦に次々と降りかかってくる厄災に対して、どうしようもない怒りと悲しみを吐露し、娘のように可愛がっている姪、大森亜弥の将来を憂いたのだ。

その小澤が自宅で急死したという連絡を受けたのは、それから二週間後だった。死因は義弟と同じ、急性心筋梗塞だった。

  義弟は殺された。

酔いに任せて小澤が洩らした言葉が頭の中を駆け巡った。
親友の死に強い疑念をいだき、東京から福井に飛んだ芹沢だったが、そこには最悪の再会が待っていた。十六歳に成長した小澤の姪、大森亜弥に激しく罵られたのだ。幼い頃の可愛い亜弥を知っているだけに、その言葉は胸を鋭くえぐった。

一方、小澤の死に関する殺人の疑念は、新聞記者だった小澤をよく知る福井県警の藤岡刑事によって、完全に否定された。

警察は、二人の遺体に注射跡があったことから桐野クリニックを任意で調べていたが、注射の中身は疲労回復用のビタミン剤と判明。遺体の解剖をはじめ、心臓発作を引き起こす薬物を想定し、高度な血液検査も行っていた。その結果、警察で分析できない魔法の薬でもない限り、薬物で殺されたということはありえないと断定されたのだという。

しかし、芹沢独自の調査が進むにつれ、警察がシロとみた桐野真理が疑惑の人物として再び浮上した。 彼女はクリニックを開業する傍ら、小さな教団をつくり、病気に効く信者向けの霊水商法を成功させ、霊水を高額で販売していた。沸くはずのない土地で湧き出る教団の霊水のカラクリ。

 霊水そのものに警察の科学調査の分析もおよばない秘密がかくされているのか。
 霊水のなぞを解き明かした芹沢が犯人の巣へと潜入し、犯人を追いつめる。